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Sequential video frames with bounding boxes and consistent object IDs maintained across frames

動画アノテーションのやり方|物体追跡の手順とPoCの始め方

動画の学習データを作ろうとして、最初の一歩で止まってしまうことがあります。画像と違い、動画は時間の長さだけ枚数が増えるため、どこから手を付ければいいのか見当がつきにくいからです。

この記事では、動画アノテーションの進め方を5ステップで整理し、工数と費用がどこで決まるのか、内製と外注をどう使い分けるのかまでをまとめます。はじめて動画の学習データを作る方が、小さく試し始められる状態になることをゴールにしています。

目次

結論:ラベルを付けるのは「動画」ではなく「フレーム」

動画アノテーションとは、動画を静止画(フレーム)に分解し、1枚ずつ対象にラベルを付け、同じ対象には同じIDを引き継いでいく作業です。動画ファイルそのものに何かを書き込むわけではありません。

ここが分かると、工数の見当がつくようになります。30fpsで撮影した1分の動画は、単純計算で1,800枚のフレームになります。これを全部使うことは、実務ではまずありません。

つまり、動画アノテーションの工数を決めるのは動画の秒数ではなく、「実際に使うフレーム数 × 1枚あたりのラベル数」です。10分の動画でも、1秒に1枚だけ使うなら600枚。逆に1分の動画でも全フレームを使えば1,800枚になります。同じ「1分」でも工数が3倍変わります。

最初に決めるべきは、撮影時間ではなく「1秒あたり何枚使うか」です。

動画アノテーションの主な種類

ひと口に動画アノテーションといっても、目的によって作業内容が変わります。実務でよく使われるのは次の3つです。

物体追跡(トラッキング)

フレームごとに対象を矩形で囲み、同一の対象に同じIDを付け続けます。「1番の人物が、3秒後にどこへ移動したか」を機械が学習できる形にするものです。人流計測、車両の挙動解析、スポーツの動作分析などで使われます。動画アノテーションの中心となる作業です。

行動・シーンの分類

区間ごとに「歩いている」「立ち止まっている」といったラベルを付けます。1枚ずつではなく時間の区間に対して付けるのが特徴で、危険行動の検知や作業工程の分析に使われます。

領域の切り出し(セグメンテーション)

矩形ではなく、対象の輪郭に沿ってピクセル単位で塗り分けます。精度は上がりますが、1枚あたりの作業時間は矩形の数倍かかります。動画で全フレームに適用すると工数が跳ね上がるため、必要な区間に絞るのが現実的です。作り方はセグメンテーションアノテーションのやり方で詳しく説明しています。

どの種類が必要かは、最終的に作りたいAIが何を判断するかで決まります。対応できる種別は画像・動画アノテーションのページにまとめています。

切り出したあとのフレームは、静止画と同じ考え方で扱います。画像側の形式の選び方は画像アノテーションの種類と使い分けをご覧ください。

動画アノテーションの進め方|5ステップ

実際の流れは次の5つです。工数の山は3番目にあります。

  1. 目的とクラスを決める。 何を検出したいのかを言語化し、ラベルの種類(クラス)を定義します。「人」なのか「作業員」と「来訪者」を分けるのかで、作業量も難易度も変わります。
  2. フレームを切り出す(間引き)。 1秒あたり何枚使うかを決めて、動画から静止画を書き出します。動きが速い対象ほど多く、ゆっくりした対象ほど少なくて済みます。ここが工数を最も大きく左右します。撮影する動画そのものがまだ無い場合は、データ収集・前処理から依頼することもできます。
  3. ラベル設計とルール決め。 IDの付け方、対象が物陰に隠れたとき(オクルージョン)の扱い、画面外に出て戻ってきたときに同じIDを使うか——を事前に決めます。この設計を飛ばすと、作業後に全部やり直しになります。
  4. アノテーション作業。 決めたルールに沿って、フレームごとに矩形とIDを付けていきます。
  5. 検収と修正。 ラベルの付け漏れ、IDの入れ替わり、位置ズレを確認し、直します。

1枚あたりの具体的な作業手順や、学習に使える形式への書き出しについては、YOLO 学習データの作り方で画像を例に解説しています。動画も、切り出したあとは同じ考え方です。

YOLOの学習データの作り方|アノテーション手順とPoCの始め方YOLOの学習データの作り方を5ステップで解説。ラベル形式の書き方、クラス設計、アノテーション作業でつまずく3つのポイント、少量から始めるPoCの設計、外注する場合の費用相場まで、これから物体検出を始める方向けにまとめました。annotation-support.com

工数と費用はどこで決まるか

動画アノテーションの見積りは、「動画◯分でいくら」という形では出せません。同じ1分でも作業量が数倍変わるためです。実際に金額を動かすのは次の4つです。

要素 工数への影響
使うフレーム数 そのまま枚数に直結。最も影響が大きい
1枚あたりの対象数 1枚に20人写っていれば、1人の20倍
ラベルの種類 矩形か、輪郭に沿った塗り分けかで数倍差
判断の難しさ 重なり・遮蔽・低照度が多いほど確認に時間がかかる

アノサポでは画像アノテーションの単価を公開しており、たとえば矩形(Bbox)は6円〜/ラベルです。ただし動画トラッキングは公開単価ではなく個別のお見積りとしています。フレーム数とID管理の条件によって作業量が大きく変わり、一律の単価では実態に合わないためです。単価の考え方は料金ページに掲載しています。

見積りを取るときは、「動画が何本あるか」より「何フレーム使う想定か」「1枚に対象がいくつ写るか」を伝えるほうが、精度の高い金額が返ってきます。条件が固まっていない段階でも、無料のお見積りで工数の当たりを付けられます。

料金プランアノテーション代行の料金は1ラベル6円〜。初期費用・月額固定費0円の完全従量課金で、最低発注の縛りもありません。画像・動画、3D点群・LiDAR、LLM評価まで単価を公開しています。annotation-support.com

自作でつまずく3つのポイント

内製で動画アノテーションを始めた場合に、実際につまずきやすいのは次の3点です。

1. フレームを間引きすぎる/残しすぎる

間引きすぎると、動きの途中が抜け落ちて追跡が学習できません。残しすぎると、ほとんど同じ絵が並ぶだけで工数だけが膨らみます。まず短い区間で数種類の間隔を試し、必要な細かさを確かめてから全体に広げるのが安全です。

2. IDが途中で入れ替わる

人が交差したり、柱の陰に入ったりすると、同じ対象に別のIDが付いてしまいます。動画アノテーション特有の失敗で、画像アノテーションにはない難しさです。作業前に「隠れている間もIDを保持する」「◯フレーム以上消えたら新規IDにする」といったルールを決めておく必要があります。

3. 顔やナンバープレートの映り込み

屋外や店舗で撮った動画には、対象以外の人や車が必ず写り込みます。個人情報の扱いを決めずに外部へ渡すと、あとから問題になります。誰がどこまで見られるのか、作業後にデータをどう消すのかを、発注前に確認しておくべき項目です。アノサポの体制はセキュリティページにまとめています。

内製と外注の使い分け

動画アノテーションは、内製か外注かを最初に決め切る必要はありません。段階で切り替えるのが現実的です。

  • 検証段階(何を検出すべきかを探っている):内製が向いています。ラベル設計そのものが試行錯誤の対象なので、手元で回したほうが速く進みます。
  • 量産段階(仕様が固まり、枚数が必要):外注が向いています。ここは工数がそのまま人手の量になるため、内製だと開発メンバーの時間を消費し続けます。

アノサポでは、サンプリング検品ではなく全量検収を行い、品質一貫性99.7%を維持しています。納品後1年間、合意した仕様に対する当社起因の不備は無償で修正します。

依頼先の選び方や比較の観点は、アノテーション代行の選び方で整理しています。

アノテーション代行の選び方|費用相場・比較ポイント・発注前チェックリストアノテーション代行会社の選び方を、費用相場・比較ポイント7つ・発注前チェックリストで解説。単価だけで選ぶと総額が高くなる理由、クラウドソーシングとの違い、内製との使い分け、小さく試す手順まで。初期費用0円・全量検収。annotation-support.com

いきなり全量を出す必要もありません。まずは実データ10〜50件程度を無料トライアルで試し、品質を確認してから進められます。本発注も50〜100件程度のPoCから対応しており、最低発注数の縛りはありません。

実際、環境スタートアップの株式会社ピリカでは、内製での動画データ作成が月1,000件程度で頭打ちになっていました。外注に切り替えた結果、処理件数は月10万件まで拡大し、累計の納品データは100万件を超えています。コストも従来の約半分です。

環境AIのデータ作成をコスト半分・大規模で環境スタートアップ・ピリカのポイ捨て調査「タカノメ」AI開発の導入事例。増え続ける動画データのアノテーションをアノサポが担当し、コストを約半分に、処理量を月10万件・累計100万件超へ拡大。内製では届かなかった規模のデータ基盤づくりを支えました。annotation-support.com

よくある質問

Q. 動画アノテーションの料金はいくらですか?

動画トラッキングは公開単価ではなく個別のお見積りです。使用するフレーム数、1枚あたりの対象数、ID管理の条件で作業量が大きく変わるためです。画像アノテーションの単価(矩形6円〜/ラベルなど)は料金ページで公開しています。

Q. 何フレーム必要ですか?

対象の動きの速さと、検出したい精度によって変わります。ゆっくりした動きなら1秒に1〜2枚で足りることもあり、速い動きでは10枚以上必要になる場合もあります。短い区間で複数の間隔を試して確かめるのが確実です。

Q. 元の動画ファイルをそのまま渡せますか?

はい。フレームの切り出し条件からご相談いただけます。切り出し済みの静止画をお渡しいただくことも可能です。

Q. 人物が映り込んでいますが、セキュリティは大丈夫ですか?

ISO/IEC 27001(ISMS)認証を取得しています。データは端末に残さずクラウドのみで扱い、全スタッフとNDAを締結、案件ごとにチームを分離しています。自社AIの学習に流用することはなく、完了後に削除します。

Q. 少量から試せますか?

はい。実データ10〜50件程度を実際の制作チームが無料でアノテーションし、品質を確認いただいてから本発注に進めます。本発注も50〜100件程度のPoCから対応しています。

まとめ

動画アノテーションは、動画そのものではなく切り出したフレームに対して行う作業です。工数を決めるのは秒数ではなく、使うフレーム数と1枚あたりのラベル数です。

最初に決めるべきは「1秒あたり何枚使うか」と「IDをどう扱うか」の2つです。ここを設計してから始めれば、あとからのやり直しはほとんど防げます。

そして、いきなり全量を作る必要はありません。短い区間で試し、必要な細かさを確かめてから広げる——これが動画アノテーションで最も失敗しにくい進め方です。

まずは無料で、あなたのデータで品質をお確かめください。

無料トライアルアノサポは、現在無料トライアルキャンペーンを実施中です。AIに必要なアノテーションデータを契約前に品質の確認したいというお客様の声から生まれました。ぜひみなさんお試しください。annotation-support.com
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