航空写真×AIの地図データづくりに、アノテーションで並走する
株式会社Geotransは、「先端技術で世界のインフラを支える」をミッションに、航空機・衛星・ドローンなどの空撮画像をAIで解析し、行政やインフラ企業が必要とする空間データの作成に取り組む企業です。固定資産管理のための家屋異動判読、植生分類、森林解析など、従来は人の目で確認してきた業務にAIを活用しています。
航空写真やオルソ画像などを解析し、家屋や植生などの対象を抽出します。アノサポは2026年から、航空写真を用いた推論結果の確認や学習データの作成で並走しています。
株式会社Geotrans 佐久間様

「当社は地理情報GISとAI技術を掛け合わせ、航空写真やドローン等の空撮画像から家屋や畑、植生などを抽出・解析するサービスを提供しています。当時は、AIエンジニアがモデルの開発から納品物の完成まで一貫して担当していました。」
AIの推論結果を納品物に仕上げる確認・修正作業が、エンジニアの負担に
AIが出した推論結果を顧客向けの納品物に仕上げるには、誤検出や未検出を確認し、必要な修正を加える工程があります。Geotransでは、この工程もAIエンジニアが担ってきました。
例えば数十万件規模の家屋を対象とする案件では、2時期の画像とAIの推論結果を照合し、必要に応じてポリゴンを追加・削除します。案件ごとに求められる成果物の形式も異なるため、確認・修正にかかる工数を見通し、作業体制を確保することが課題でした。
また、判読作業では担当者ごとの判断のばらつきを抑え、確認基準を揃えることが重要です。Geotransは、エンジニアが開発・推論を担い、納品物に仕上げるための確認・修正には外部の力も活用する方針を立てました。
株式会社Geotrans 佐久間様

「AI推論と納品物のギャップを埋める修正作業は手作業が必要な一方、社内での品質平準化も課題でした。そのため、エンジニアが開発業務に集中できるよう、データの確認・修正は外部と連携した体制を作りたいと考えていました。」
QGISの作業環境を共有し、推論結果の確認から学習データ作成まで
最初のご依頼は、家屋を判別するAIの推論結果の確認です。GeotransからQGISのプロジェクト一式と航空写真をお預かりし、AIが検出できていない箇所を目視で探してポイントを打っていきました。
続くご依頼は、AIの学習データの作成です。指定された複数の地域の航空写真から、指定された地物をポリゴンで囲み、学習用データとしてお返ししています。
作業者の成果物には最終的に目視のチェックを入れ、品質基準に沿って確認したうえでまとめて納品しています。数GBある画像の受け渡しと、QGISで正しく表示されるかの確認には初回こそ時間がかかりましたが、環境が整ってからは一連の作業をご依頼いただけるようになりました。
株式会社Geotrans 佐久間様

「確認にかける時間が大幅に減ったわけではありませんが、安心して作業をお願いできるようになりました。成果物を確認し、必要な修正も率直に相談できるので、進めやすくなったと感じています」
確認の進め方が明確になり、対応できる案件の幅にも見通し
佐久間さんによれば、成果物の確認にかける時間そのものは大きく変わっていません。一方、品質基準を共有し、納品物の傾向を把握しながら確認できるようになったことで、重点的に確認すべき箇所に時間を配分しやすくなりました。修正が必要な場合も、具体的な箇所を伝えて相談できます。
対応できる仕事の量についても、見通しが変わりました。画像や作業環境を円滑に受け渡せる体制が整えば、複数の作業をまとめて相談できます。案件の規模や成果物の形式に応じて、外部の力を活用する選択肢ができました。
一方で、数GBに及ぶデータの受け渡しは引き続きの課題です。大容量データを安定して共有する方法について、両社で検討を進めています。今後は動画データのアノテーションについても、連携の可能性があります。
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